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東進衛星予備校の評判と実際に私が通った体験談を紹介する

こんにちは、塾講師のはやてです。

東進衛星予備校は今となってはどの地域でも見られる、映像授業で初めて成功した予備校です。

お茶の間で必ず見かける林修先生が教鞭をとっている予備校としても有名ですね。

東進は今やどこにでもあるので、大学受験をするにあたり候補にする人も多いのではないでしょうか。

私は高校2年生から東進を利用していたので、その内実はだいたいわかっているはずです。

ここでは、通うことを検討している本人や親御さん向けに、東進の評判・実際に通ってわかった効率の良い東進の使い方について紹介します。

あくまで私個人の口コミなので絶対ではないですが、実際に経験したことなので参考になるはずです。

東進衛星予備校とは?

東進衛星予備校は、CMもバンバン流しているので知っている人も多いですよね。

でも一体どんなシステムなのかを知らない人もいるのでは?

一言でいうと、校舎に通いながら個別ブースでプロ講師のDVDを使った映像授業を視聴して勉強します。

校舎にいるのは、校舎長・事務員・数人のアルバイトスタッフです。

講師は全てDVDでの映像上にいるだけなので、校舎には1人もいません。

流れとしては、

  1. 映像授業を校舎に行って受ける
  2. タイミングに合わせて事務員(担任)と面談をする
  3. わからないところはアルバイトの質問対応スタッフに聞く

といった感じ。

東進衛星予備校の授業料は?

東進の授業料は、映像授業の中でも圧倒的に高いです。

1講座あたり20回の授業で構成されていて、1回の授業が90分。

これを1講座とします。

そして、1講座が7万円(税抜)に設定されています。

そして夏期講習・冬季講習・春季講習も講座に組み込まれていて、だいたい15〜20回の授業回数文あります。

なので、1講座で約10万〜15万円はかかってきます。

社会や理科はさらに講座数が多く、40〜50回授業が設定されていることがあるので1講座20万弱はします。

支払うお金はさらに校舎維持費・担任指導費・模試費用がありますね。

受講する講座数にもよりますが、年間50〜100万円は見ておくのが普通です。

受験学年だと、100万以上はかかってくると考えてください。

東進の授業料は、大手の駿台・河合塾・代ゼミと変わらないかむしろ少し高いくらいですね。

負担する親御さんはもちろん、受講する予定の本人もどれくらいお金がかかるのかは知っておくと良いですよ。

  • 1講座(20回)で7万円(税抜き)
  • 受験学年で年間100万円以上
  • 非受験学年でも年間50万円以上はかかる

東進衛星予備校の校舎で受けられるサービスは?

東進衛星予備校は講師がいない特殊な塾です。

基本的に、校舎は授業の効果を最大限に活かすためのサポートをしてくれると考えましょう。

以下は私が実際に東進の校舎でやってもらったサービスになります。

①質問対応

授業でわからないことがあれば、校舎に常駐している学生アルバイトの質問対応スタッフに聞くことができます。

質問対応スタッフは基本的に難関大学や医学部生を中心に構成されています。

授業が終わってわからなかったことを気軽に聞いたり、進路の悩み相談に乗ってくれるお兄さん・お姉さんくらいに思っておきましょう。

②定期的な担任による面談

事務員や校舎の社員(質問対応スタッフとは別)が定期的に面談をしてくれます。

具体的には、模擬試験返却後、授業の受講ペースが悪い時、自分から希望した時です。

こう書くと聞こえがいいですが、私を担当してくれたのは女性のズブの素人の事務員さんでした。

受験校について滑り止めや私立はどこを受けるか聞くと、

早稲田とかでいいんじゃない?

と適当に返答してくるような人。

学部について聞くと、彼女は全く知らない様子でした(苦笑)

少なくとも当時の私ですら彼女をプロとは全く思えなかったし、契約社員かアルバイトの事務員さんなのかなと思っていました。

ぶっちゃけ、担任によるこの面談が役立ったとは到底思えません。

③校舎長による志望校決定面談

自分の進路に関わる重要な面談はすべて校舎長や正社員が行なっていました。

私の場合は校舎長が担当し、保護者同席の下で

  1. 模試結果の分析
  2. 志望校・受験校を話し合う
  3. 合格のために受講すべき講座の提案

の3点が話し合われました。

もちろんいくらかはためになりましたし、やる気も湧いたのですが、

いかんせん、受講講座の提案への熱量がすごい!

ものすごい勢いで講座のプッシュをされ、私や親を説得していました。

おそらく、自校舎の収益を上げるために必死だったのだと思われます。
(もちろん、私のためを思っての発言もあったはずですが・・・)

東進は直営ではなくフランチャイズ経営の校舎が多いので、自分の営業が直接校舎の売り上げにつながります。

他のサイトの口コミを見ていてもわかりますが、強引な営業がやはり多いようです。

  • 質問は学生スタッフに気軽にできる
  • 一応、定期的な面談も用意されている
  • 校舎長による営業色の濃い面談がある

校舎で受けられるサービスはまとめると、以上3点になります。

もちろん自習室はどの校舎もあるはずですよ。

東進衛星予備校の講師陣の質は?

通う本人にとって一番気になるのが、どんな授業が展開されているかではないでしょうか。

一言でいって、東進の講師陣は予備校業界最高峰の講師たちしかいません。

理由は簡単、大手予備校の人気講師を引き抜きして集めているからです。

授業の質については誰に聞いても異論はないのでは?

ここでは実際に私が役立った講師陣を紹介していきますね。

①今井宏先生(英語)

今井宏先生の授業は、オーソドックス中のオーソドックス。

まさに王道を極めた英語講師です。

授業はとてもわかりやすく、下位生〜上位生まで無理なく実力を伸ばすことができます。

私が東進に通っていて、一番楽しみだったのは今井先生の授業です。

雑談も有名で、とにかく話術巧みに授業と関係ない話も大量にしてくれます。

まさに緩急を効かせた投手のような、プロ講師です。

②林修先生(現代文)

お茶の間で見ない日はないくらい有名な林先生ですが、私は彼が有名になるずっと前に受講していました。

授業は、言葉と言葉の論理関係をひたすらおっていく授業。

現代文の点数が安定しなかったり、センターで点が取れない場合は彼の授業が役立ちます。

根拠の追い方、記述の仕方まで総合的に実力を伸ばしてくれますよ。

③長岡恭史先生(数学)

東進の数学講師の中でおそらく最も古く、実績ある先生。

長岡先生の授業は硬派で、知的な授業。

雑談は一切なく、ひたすら問題を解説して行くので数学が苦手な人にとっては少々きついです・・・

一方で、数学が得意な人にとっては知的好奇心を刺激される最高の授業でしょう。

  • 東進の講師は業界屈指の有名講師ばかり
  • それぞれの講師の個性(キャラ)が濃く、授業が印象に残りやすい
  • テキストは講師お手製で、非常にユニークで良質です

東進衛星予備校で損をしないためには?

東進衛星予備校は講師・テキストともにレベル・質ともに高いです。

一方、大きな問題点として

  • 授業料(費用)がかなり高額
  • 企業体質として営業色が濃い

ことが挙げられます。

お金に余裕がある裕福な家庭ならまだしも、平均的な家庭には耐えられない出費ですよね。

また営業した分だけ自校舎の利益になるシステムのため、巧みにお金を使わせてきます。

講座は勧められた講座を全て受講してはいけない

東進の面談では、例外なくどんどんと講座受講を勧めてきます。

例えば、早稲田大学を志望していて国語・英語・社会が受験科目の生徒だったとしましょう。

すると、英語だけでも以下のような講座を勧められます。

提案される講座数の例
  • 英文法講座(2)
  • 英語構文講座(2)
  • 英語長文講座(2)
  • 志望校対策講座(1)

1講座(20回)で7万円。

さらに講座についている季節講習を合わせると、1講座で10~15万円になってきます。

この例だと、英語だけで7講座あるので英語だけで最低70万円になってしまいます。

英語のほかに(今回は早稲田志望者の)私立文系でさえ、国語と社会があるのだから、合計はいくらになるかだいたいわかりますよね?

また、国立大学を希望するならさらに教科数が増えてきます。

正直、志望校に合格するのにそこまで講座をとる必要はありません。

校舎長や社員との面談では、取れるだけどんどん勧めてくるのでそこを無視する必要があります。

必要な講座を取捨選択せよ

東進は必要な講座を取捨選択すること本当に必要です。

これが言いたいがために記事を書いたくらいなので、しっかり把握してください。

校舎長の言っている通りに講座を取っていたら、ものすごい金額になるし正直消化しきれません。

例えば、英国社+センター理科が必要な文系の国立志望者の場合、

講座の取捨選択例
  • 英語:得意だから受講しない
  • 数学:苦手だから、必要な2講座を受講する
  • 国語:志望校が特殊な問題を出すから、志望校対策だけ受講する
  • 社会:二次試験に記述があるから、志望校対策だけ受講する
  • 理科:センター理科で点数が安定しないから、センター理科の講座を受講する

例えばこの例通りにすれば、年間5講座になります。

入試は言うまでもなく合計点で決まります。

  • 自分で勉強できる部分は自分で勉強する
  • 苦手科目や配点の高い科目は東進で講座を受ける

このように必要な講座だけを絞りに絞って、使い分けていくことが非常に重要です。

  • 校舎のスタッフの言いなりになって講座を受講しない
  • 今の自分を見つめ直して本当に必要な講座だけを受講する
  • 自分で志望校を調べ、どの科目が重要なのかを前もって調べておく

自力で参考書を勉強するのが苦手な人は月額980円で全授業を受けられる、スタディサプリ高校・大学受験講座をベースに勉強し、本当に受けたい先生や科目だけ東進で受講することをオススメします。

東進と類似の映像授業、スタディサプリと東進の比較については以下の記事が参考になります。

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まとめ:東進に頼り切らないことが一番大切

東進衛星予備校は、授業の質が高いので使いようによっては学力を大きく伸ばしてくれます。

もちろん映像を見ていれば、どんどん伸びていくのではなく、予習→授業→復習のサイクルが大事なのは変わりません。

最も危険なのは東進衛星予備校に全てを依存してしまうこと。

本当に志望校に合格するためにも、東進を使うのは選択としては正解なはず。

一方で私が東進に通っていた時代と違って、今は他にも色々な映像授業があります。

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東進を候補に入れつつも、経済面・学習効果面を考慮して慎重に決めていきましょう。