どうも、はやてです。
塾講師を始めようと思っている人にとって役立つことを祈って、今日はこのテーマ。
「塾講師はブラックバイトなのか?」
について私の実際の体験談を語ります。
私は塾講師(予備校講師)歴8年で今も現役ですが、かつて働いてきた中でかなりブラックな(どす黒い!)ところを見てきました。
塾講師の現場の声をお届けしていきます・・・
私は今まで3つの塾で勤務してきました。
塾の固有名詞は出せませんが、本音と事実だけを語るつもりなのでぜひ見ていってくださいまし。
今回は塾のブラック3大要素をまとめてみました。
Contents
その壱:コマ給で給料が支払われる
一番のブラックさはこれ。
というか塾講師がブラックバイトかどうかはこれで決まると言っても過言ではありません。
塾講師が他のバイトと大きく違う点、それは時給ではなく、コマ(授業)単位で給料が発生すること。
普通のバイトは、完全に時給です。
つまり休憩時間を除く働いた時間全ての給料が発生します。
一方で塾講師は、授業をしている時間だけしか時給が発生しません。
精確には、次の2つに分けられます。
- コマ給
- 授業給+事務給(作業給)
そしてコマ給の給与形態を採用している塾は、ブラックな可能性が極めて高いです。
コマ給
最大の闇であるコマ給からいきます・・・
コマ給とは、読んで字のごとく、コマに発生する給料のことです。
例えば私がかつて勤務していた某大手塾では以下のようになっていました。
時給2200円+コマ給400円
簡単に言うと、1時間授業して2200円。
さらにそのコマを担当すれば400円もおつけしますよと言うこと。
一見すれば、「400円得したぜ!」と思うかもしれませんがそれは違います(笑)
その後の補習、親御さんへの電話、帰宅指導、掃除などの雑務が全て400円に含まれているいうことです。
東京都ではだいたい最低時給が900円代半ばです。
つまり、400円とは、最低時給換算しても約20分ちょっとの時間分の給料です。
上に書いたような雑務を20分でできますか?
また、塾講師はどの教室でも30分前入室が基本です。
前の準備と残りの雑務に対してワンコインしか出しませんということなので、完全に労基法違反です。
以前働いていた塾では、時間外労働(保護者対応、補習、電話)を1時間半やって400円とかザラでしたよ・・・
時給150円で働かせられていた時は、虚しさでいっぱいでした。
授業給+事務給(作業給)
もう1つの給与形態が、授業給+事務給(作業給)です。
こちらはわりかしホワイトな塾にある給与形態で、授業を超えたぶんについては事務給としてお金を払いますよということ。
以下例です。
授業給2200円+事務給(時給1200円)
これは例えば、30分前入室で作業をしてもらうけど、時給1200円分を払いますよということ。
授業後の雑務に関しても時給1200円払いますよということなので、働いた分お金がもらえます。
例えば、授業を1時間やってそれ以外の業務が1時間だった場合、
2200円+1200円=3600円
が支給されます。
求人サイトでこういうことが詳しく書いてある塾はホワイトの可能性が高いので、しっかりみておきましょう。
その二:担当できない科目をやらされる
次はかなり緩めなブラックぶりですが、自分ができない科目を無理やりやらされることもあります。
私はド文系なのですが、講習時には理科と数学をやらされることもザラです。
今ではベテランの域まできたので、なんとかできるのですが、塾講師一年目の冬期講習の中2理科のところに私の名前が入っていました(笑)
軽く抗議してみたところ、
「仕方ないよね、人足りていないし・・・」
と一蹴されてしまいました。
これはその教室の先生の状況や、教室長の人柄・管理能力などの運に左右されることがあるのですが、絶対にできない科目がある場合は強めに伝えておきましょう。
その参:休めない、休ませてくれない
これについては、すべての塾でそうなわけではありません。
また、塾の教室の雰囲気や社員の考え方で変わってきますが、「塾講師のバイトは休んではいけない」という空気がすごくあります。
特に、体育会系の塾や精神論が全面的に出ている塾は注意が必要です。
私のかつて勤務していた塾での体験談を述べます。
その日は冬期講習。
朝から晩まで私は9コマ(合計9時間)の授業を担当していました。
お昼頃になんだか熱っぽくなって、しんどくなってきました。
熱を測る暇すらなく、さすがに耐えられなくなってきたので、教室長に
「熱が上がってきたので、今日は早退しても良いでしょうか」
と聞きました。
すると、その時の教室長Kは、
「〇〇が抜けたら教室どうしたらいいの?責任持ってやりきってよ」
と一言で私の言葉を跳ね除けました。
そこから2コマ踏ん張ってましたが、さすがに限界がきたので今度は有無を言わさず強く言って、反対している教室長を無視して、強引にタクシーで病院まで行きました。
結果はインフルエンザで熱は40度ありました(笑)
他の業界でもそうかもしれませんが、この業界はバイトに持たせる責任感が極めて重いのが特徴です。
これも塾の雰囲気や教室長の人間性次第なのでなんとも言えませんが、やはり体育会系や精神論を大事にしている塾には要注意です。
今回は早退の話でしたが、「体調不良で休みたいです。」と電話をすると、すごく嫌な顔をされます。
塾講師がブラックバイトかどうかはどの塾で働くかで決まる
結論は、「塾講師はブラックバイト」とは一概には言えません。
少なくとも今勤務している塾は、こんな感じでかなりホワイトです。
- コマ給ではない
- 事務給が1分単位で支払われる
- しんどい時は休むことができる
- 自分の専門教科に専念できる
自分らしく、また楽しく稼がせてもらっています。
ただ、今まで勤務してきた塾でブラックバイト間違いなしの塾は普通にありました。
口コミなどを参考にして塾を選んでも良いのですが、実際に勤務しないと本当のところはわかりません。
最低限気をつけるポイントを以下に掲載しておくので、ぜひ参考にしてください。
- 授業給と事務給がしっかり分けられている
- やりがいを強調していない(やりがいの搾取予防)
- 体育会系の雰囲気ではない
私の経験上、体育会系の塾はすべてブラックでした。
情熱とか、やりがい、生徒への思いを強調する塾は避けるべきです。
今はブラックバイト対策が進み、以前よりは働きやすくなっていますが、未だにブラック塾も複数存在します。
以上の点に注意して、ぜひ素敵な塾講師ライフをお送りください。