学習塾・予備校

塾講師が語る「塾に行っているのに成績が上がらない」理由。お月謝部隊にはなるな!

どうも!塾講師のはやてです。

普段、私は進学塾や予備校で講師をやっています。

そんな中で、お父さんお母さんと普段面談していて一番打ち明けられる悩みが、

  • 「学習塾・予備校に通っているのに成績が上がらない!」
  • 「高い月謝なのに、成績が伸びない」

というありきたりだけど、解決しない悩み。

以前、個別指導で成績が伸びることなんてほとんどないという記事を書きましたが、塾で成績が伸びないのは何も個別指導に限ったことではありません。

個別指導塾に通っても成績が上がらないのは当たり前!その理由とは?こんにちは、現役塾講師のはやてです。 塾に通ったら(通わせたら)一番期待するもの、それは成績の向上ですよね? しかも今回の話...

特に子供や自分が中学受験・高校受験・大学受験を考えているなら、あまりにも辛い事実ですよね。

よくある相談例から、塾・予備校に行っているのにテストの点数が上がらない原因を探っていきます。

塾はお金さえ儲けられれば、生徒の成績が伸びなくても良い

記事の内容を進める前に、大前提から確認しておきます。

残酷な資本主義の中で経営される、塾・予備校はぶっちゃけ「自分の会社が利益を出せればそれでいい」のです。

一人一人の生徒に合格してもらえればもちろん塾としては嬉しいですが、それも

  • 塾・予備校の実績が上がる
  • クレームを受け付けなくて済む
  • 会社(塾)からの講師の評価につながる

というお金的な意味合いが非常に強いです。

実績が出せれば、塾としての評価が上がる、そうすれば広告のネタになってさらに生徒数を獲得できる。

分かりきっていることですが、それが全てです。

何が言いたいかというと、塾側はあなた(子供さん)の成績が下がっていて伸びる気配がなくても、

  • 「今度は結果出せるように、頑張ろうな!」
  • 「宿題をサボっているからだよ!次は結果出すぞ!」

とうまいことを言って、在籍するように仕向けてきます。

在籍していても成績が伸びないと暗黙のうちにわかっていてもですよ?

ここでは中学受験を例にしますが、全ての受験に通ずる話をしますね。

例:何かにすがるようにSAPIXに通わせ続ける保護者

もう何年も中学受験に携わっていますが、首都圏を中心にSAPIXはすごい権威があります。

SAPIXの入塾テストに合格するために他塾に通い、入塾テストを通過すれば退塾する=【サピックス退塾】というものが塾業界ではおきています。

それくらい首都圏を中心に実績を叩き出しているサピックス。

御三家を中心に早慶付属校まで抜群の成績を出しています。

一人の先生が一つの科目しかやらないので、専門性の高いプロの授業が受けられます。

採用されるまでのハードルも他塾より若干高くなっているのも事実です。

そんな塾に通っている小6の保護者が以前私の勤務している塾の面談に来て、

塾に通っているのですが、成績が伸びないのでこちら(私の塾)を検討しています

と悲壮感漂った表情でいらっしゃいました。

塾は↑で紹介したところです。

成績表を見ると案の定、偏差値30台。

塾のクラス分けでは、1クラス20名くらいの一番下のクラスに在籍しているとのこと。

結論から言うと、これでは伸びるわけありません。

いわゆる『お月謝部隊』です。

実績を出す上位クラスのブランド力にあやかり、月謝をひたすら差し出す・・・

私は気を使いながら、「ぜひうちも体験してみませんか?」と軽くプッシュしておきました。

大学受験にせよ高校受験にせよ中学受験にせよ、偏差値が50を下回っている生徒は集団塾で伸びることは極めて稀です。

※現時点で偏差値50を上回っている場合は、勉強量をとにかく増やせば成績は伸びます。

塾で成績が伸びない最大の理由

偏差値が50を超えていることを前提として、偏差値が高い生徒ほど偏差値が上がる傾向にあるのが塾です。

なぜか?

基礎がしっかりしているので、応用・発展内容をひたすら教え込んで問題演習をさせれば良いからです。

塾・予備校の授業では、(あまりに下位クラスでない限り)偏差値が50以上の子をイメージして授業が行われます。

中学受験なら、分数や小数計算ができるのは当たり前。

高校受験なら、be動詞や一般動詞の区別ができているのは当たり前。

大学受験なんて言うまでもないですよね。

基本ができている前提でその日の単元をするので、基本がぐらついている時点でアウトです。

具体例①:中学受験算数

中学受験算数は、中学受験特有の単元が勝負。

例えばつるかめ算・差集め算など、学校では扱わない考え方が入試に出題されます。

それを理解するには、小学校で習うレベルの文章題はスラスラ解ける必要があります。

ただ、算数が苦手な(塾に来る)生徒にはそうではない子がいっぱいいます。

塾講師もカリキュラムを守って毎回新しい内容を教えることに躍起になります。

文章題が苦手な子供は、1回の授業で何も理解することなく時間が経過していき、未定着のまま時間だけが過ぎていくことに。

具体例②:中学英語

中学3年生になると、塾通いを始める子は多いです。

塾の授業で英作文をしてもらうと、初めて通う子供の中には、

I am play the guitar.

と答案に書いて来る子がわんさかいます。

中学3年生では、

  1. 不定詞・動名詞
  2. 分詞
  3. 関係代名詞

などの今までにはない文を習います。

be動詞と一般動詞の区別すらついていない生徒が、いきなり集団授業で分詞の授業を受けて理解できるはずがありません。

言葉は悪いですが、「受けるだけ無駄」の月謝だけ払う状態になってしまうのです。

基礎がなっていないのに、進学塾や予備校の授業を受けるのは時間の無駄

模擬試験を受けて、偏差値50を下回るということは基礎が全くできていないということです。

基礎ができていないのに、標準や応用レベルの新内容を授業で教えてもらっても理解することはできません。

部分的には理解できますが、学習内容の本質を理解していないので点数になりません。

厳しい表現をあえて使います。

基礎力がないのに、何を積み上げても塾に奉仕しているだけになってしまいます。

塾は月謝さえ払ってくれればいいので、基礎力がなくて意味がないのをわかっていても授業をしてきます。

講師同士が、

  • 今日の単元、俺のクラスの子がわかるわけないやん
  • 今日の授業、誰も理解してなかったわ

と講師室で雑談をするのは日常茶飯事です。

講師たちもプロなのでよくわかっているのですが、現実を突きつけると退塾につながるので授業をこなすくらいしかできないのです。

学習塾で成績を伸ばすには?

あまり暗い話や重い話をしていても仕方ないので、良い対策法を提案していきます。

何度も繰り返しますが、今の時点で成績が悪いのに進学塾や予備校に行っても伸びる確率は極めて低いです。

それを理解した上で次に進んでください。

塾を思い切って変える

転塾するのも1つの手です。

今の塾や予備校が20人以上のの大人数クラスなら、少数で授業をしてくれる塾へ変えましょう。

現場の感覚ですが、10人前後の人数のクラスだと全ての生徒に行き渡るように授業を構成します。

またそういった面倒見のいい少人数塾は若干コストが多くかかりますが、土日や授業前後に本気でわかるようになるまで補習してくれます。

じゃあ「個別指導塾がいいのでは?」と思うかもしれませんが、私は本当に個別塾だけはお勧めしません。

根拠については以下の記事を参考にしてください。

塾に通いながら、裏で基礎からやり直す

塾という場はやはりペースメーカーになったり、競争の原理が働くもの。

基礎さえなんとか伸びてくれば、大いに利用価値があります。

そこで、速習で基礎から勉強することで塾の効果も上がってきます。

ポイントは時間があまりないということ。

基礎から素早く勉強していかないと、受験まで時間がありません。

私は断然『スタディサプリ』という月額1980円で人気プロ講師の動画授業を受けまくれるサービスをオススメします。

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2週間の無料体験があるので、納得して始めることができます。

全ての単元を基礎からわかりやすく業界屈指のプロ講師が教えてくれるので、今教育業界で最も伸びているサービスです。

悩んだら、一度無料体験で始めてみましょう。

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まとめ:塾で成績が伸びるか伸びないかは生徒次第

塾で成績が伸びるか伸びないかは塾側によるところもありますが、そのほとんどは生徒次第です。

生徒(あなた)の学力と塾・予備校の提供する授業がミスマッチだといくら受けても伸びることは絶対にありません。

お金と時間の無駄遣いにならないように、塾に期待しすぎずに最大限に利用しましょう。

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